みなさんはスポーツで大怪我をしたことがありますか?
毎日スポーツをしていた選手だと、足をひねったり、物や人とぶつかってアザをつくったりしたことがある人は多いのではないでしょうか??脱臼や骨折をして1ヶ月以上休んだことのある人はいますか?
大怪我をした時に、選手が通る精神状態があります。
【怪我している選手は、今どの状態にいるのか??】
過去に怪我した選手は振り返りながら読んでみてください。
①否定する
大怪我をして、その現実にまずは直視できず大怪我じゃないと否定します。すぐ痛みが引くはず、すぐ治るって。本当の大怪我の際には、否定する時間はもの凄い短いです。
「あれ、動かない。なんで?嘘だ。」
「あれ?」
この一瞬で終わるかもしれません。
他者から見るとパニックを起こしているように見えるかもしれません。
②怒りがこみ上げる
現実を否定し終わると、、、
「まじかよ!!!!!」
「(無言で、壁をグーで)ドンッッッッッッ!!!!」
そう、怒りに変わるんです。
怪我した選手が叫んでるシーンを見たことがありますか?
これが怒りの瞬間です。
試合の直前かつ調子が良いと選手が思っている時に、大怪我をすると怒りの度合いが大きくなるように経験から感じています。この「怒り」が大きいほど、選手が本気であったとサポートする人々は察してもらいたいです。
③落ち込む
怒りを通り過ぎると、大怪我でどうにもならない現実を直視します。
もうすぐ試合、すごく調子良かったのに、怪我をした。どんなことをしても試合に間に合わない。せっかく選抜メンバーに選ばれていたのに、もう無理だ。今までの努力は何だったんだ。きつい練習にも耐えて、目に見えた成長を感じていたのに…。
選手によっては「この世の終わり」位に真剣に落ち込む選手もいます。
怒りと同様、選手にとってそれだけ試合に対して本気だったんです。
経験からこの時に「リハビリを頑張れ」と選手に言っても、想いは伝わらないことが多かったです。落ち込んでいる時には、そっとしておいたり、リフレッシュしたいのであれば休みを与えたり、話すことで癒されるのであればトコトン話を聞きます。選手に合わせて、落ち込みからの脱出をサポートしていきます。
④怪我を認める
落ち込みから脱出すると、怪我を選手本人が認めることができるようになります。
認められるようになると、リハビリや怪我をしていない患部外のトレーニングも行いやすくなります。
この怪我がすぐに治らない、どーにもならないけど、とりあえず病院行かなきゃ・練習見学に行かなきゃ。怪我の初期に練習場へ姿を現す選手の多くは暗く下向きな感じです。
⑤怪我に対して前向きになる
怪我を認めることができ、また次への目標に向かって頑張ろうと思えるようになる時が最終段階です。最終段階まで、もの凄い早い期間で達成する選手と、長い期間がかかる選手と大きく分かれます。
私の経験からではありますが、長い期間がかかる選手は、1番達成したい目標の直前で大怪我をしてしまったか、目の前の怪我についてだけ気をとられてしまい、1番達成したい目標に対して何が必要かまで考えられていない選手に多いと感じます。
短い期間で最終段階に達成する選手は、「自分の最終目標は何か?」「怪我をした現実は変えることができないから、今後どうしていけば良いのか?」ということを考えられている選手のように感じます。
大怪我をした時は、「怪我」という目の前の事にいっぱいいっぱいになりがちです。その時に必要なのが、コーチングや心から信頼して応援してくれる人の存在ではないでしょうか?
まとめ
選手は怪我をすると「否定する」「怒りがこみ上げる」「落ち込む」「怪我を認める」「怪我に対して前向きになれる」段階を経て競技復帰していきます。
怪我をしていきなり、前向きになる必要はありません。一度現実を受け止めてから、気持ちを切り替えて今この瞬間にできる練習に取り組みましょう。
過去のことを悔やむより、これから何ができるのか?今からしなければならないことに焦点を当てて行動していくことで早期復帰や怪我する前より強くなった状態で試合に臨むことができます。